皆さま、今日も「ハワイバス日和ーキャンドリづくりときどき占い鑑定」までお越しくださいまして、誠にありがとうございます。
今朝は曇り空の下、久しぶりにアラモアナビーチパークでウォーキングを楽しみました。

さて、前回は筆者のアロマオイルとの出会いや、その後アロマオイルをブレンドする楽しみについて、少しお話しさて頂きました。
本日は、そのエッセンシャルオイルの香りとキャンドル作りについてお話ししたいと思います。
エッセンシャルオイル=精油って何?
キャンドル作りのお話に入る前に、少しですがエッセンシャルオイル(精油)についてご紹介します。
精油(ここから精油でお話ししていきます。)にはとてもたくさんの種類があります。
ラベンダーやグレープフルーツ、シナモンやローズマリーなど、皆さまにもお聞き覚えのある植物の名前がたくさんあると思います。

全ての精油は野や山に咲く花々や木々の葉や花、樹皮、種、樹脂などから有効成分を抽出したもので、100%天然素材です。もとの植物によって、独特の香りと機能が異なります。
ところで、そもそも香りとは何でしょう?
世の中にはジャスミンやローズの精油のようにうっとりする香りもあれば、思わず遠ざかりたくなるような香りがありますね。
実は精油の香りも含めて、全ての香りの正体は「分子」が集まったもので、その分子構造の違いによって、香り(匂い)が異なります。
あら嫌だわ、分子の話?そんなの辞めてよ!と思われた読者の皆さま。
はい、あと数行で終わります。
精油の香り(芳香成分)には、主として炭素と水素、そして酸素が含まれます。
そしてその化学構造は、「炭化水素」と呼ばれる炭素分子と水素分子で出来た化学構造に、官能基と呼ばれる酸素分子と炭素分子の化学構造がついています。(ちょっと複雑ですね。)
そして詳細は省きますが、その化学構造ゆえに、精油は「親油性」、つまり油との相性が良い性質を持っています。
これがこの後に続く話のポイントになります。
キャンドルは何で出来てるの?
キャンドル作りで使うワックス(ろう)にはいくつか種類があります。
例えば、植物由来のワックスですとパームワックスやソイワックスがあります。

また、動物由来ですと蜜蝋があります。蜂蜜の甘い香りがしますね。
筆者がアロマキャンドルと称して作っているキャンドルは、石油から精製されたパラフィンワックスと呼ばれるもので、やはりこれも詳細は省きますが、長鎖脂肪酸と呼ばれ、その化学構造に炭素分子数が多くある「炭化水素」です。
あれ?炭化水素?どこかで聞いた言葉ですね。
そうです、分子の大きさや構造は異なりますが、精油もパラフィンワックスも同じ分子を持っているのです。
従って、パラフィンワックスも精油も親油性を持った似たもの同士。精油で香りをつけることは問題なさそうですよね。筆者もそう思いました。
実際にラベンダーの精油で作ってみると、、
さっそくラベンダーの精油を準備しまして、まずは小さな紙コップを使ってアロマキャンドルの試作品作りに取り掛かりました。
小さな紙コップですから、パラフィンワックスの量も溶かした状態で50ml分で十分でしょう。
普通、アロマテラピーでトリートメントオイルを作る時の精油の量は、0.5mlで十分です。
精油は揮発性がとても高いものなので、あまり高温にしないように注意して、ボトルから10滴(0.5mlに相当します)を垂らし、そのまま固めました。
さぁ、ワックスが固まりました。香りを確認しましょう。
しかし香りはとても弱く、鼻をキャンドルに近づけて強く嗅がなければ分からないほどでした。
「火を灯せばもっと香るはず」、そう思って火も灯しましたがあまり香りませんでした。
おかしいなぁと思い、精油の量をさらに増やしたり、香りを変えたりして何度か試した結果わかったことは、パラフィンワックスを使ったキャンドル作りには、どの精油でも、相当量を加えないと、十分に香らないということでした。
これでは精油がすぐに無くなってしまい、予算オーバーです。
さらに、大量の精油を溶けているパラフィンワックスに入れますと、なぜかパチパチと跳ねるのです。
スケールの小さい天ぷら料理のごとく、パチパチとあちこちに小さくワックスを飛ばします。
「あれ、何でワックスが飛ぶのかな?水が入っている訳じゃないよね」、と不思議に思いました。
それに、パチパチ飛んでくるワックスが、ちょっと熱いです。
「これはもしかすると、精油の入れ過ぎによって芳香成分中の分子とワックスの分子の間で何らかの化学反応が起こり、その結果生じた水分が跳ねているのではないか」、と勝手に想像しました。
正解かどうかはともかく、パチパチと熱いワックスが跳ねまくる状態は少々危険です。さてどうしましょうか?
香料(キャンドル専用フレグランスオイル)にトライしてみる
そこで次にトライしたのは、キャンドル専用のフレグランスオイルです。
香り成分をあらかじめオイルで希釈したもので、パラフィンワックスに馴染みやすく、また精油よりも揮発性が低いので香りも長持ちします。
香りのバラエティーもたくさんあり、キャンドルのイメージに合わせた香りを選ぶこともできました。
確かに精油のような100%天然ではありませんが、キャンドル作りの幅が出たように感じています。

一方、現在、精油を使ったキャンドル作りは主にソイワックスを使う時に使っています。
小さな容器に入れて作るソイキャンドルに、精油の繊細な香りはとてもしっくりいきます。
最後に。アロマキャンドルの香りが弱くなってきた時には、火を灯した時にできるロウが溶けた部分(プールあるいは蝋だまりと呼びます)に、精油を1、2滴落とします。
するとまた香りを楽しむことができます。よかったらお試しくださいね。

この写真はボタニカルアロマキャンドルを灯した時の様子を、時間経過にそって記録したものです。キャンドルの火の下に、ロウだまりがあるのがお分かりになると思います。
精油は引火しやすいので、ロウだまりに精油を落とす際は、必ず火を消した状態で行ってくださいね。